硬式テニスと軟式テニスの違い!両方経験した僕が徹底解説

錦織圭選手の活躍によりテニス人気も高まっていますね。一般的にテニスと言ったら硬式テニスのことを指すと思いますが、日本には軟式テニスというスポーツもあります。ところで、硬式テニスと軟式テニスって似ていますがどんな違いがあるのでしょうか?

 

僕は中学時代に軟式テニス部に所属していましたが、社会人となった今では硬式テニスをやっております。実は、この2つのスポーツを比べるとびっくりする程プレーする感覚が違うんですよ。

 

硬式テニスに馴染んだ後で、軟式テニスをちょこっとプレーしたこともありますが、感覚が違い過ぎて本当に驚かされました。「テニス」というくくりで見れば、2つのスポーツは似ていると思われがちですが、実はたくさんの違いがあるもの。

 

というわけで、今日は硬式テニスと軟式テニスの違いについて徹底解説していきます!

 

ちなみに、軟式テニスは、現在は「ソフトテニス」という名前が正式名称ですが、この記事では硬式テニスと比較しやすいようにあえて「軟式テニス」と呼ぶことにしますね。

 

硬式テニスと軟式テニスの違いはコレだ!

結論からお話しますと、硬式テニスと軟式テニスの違いは・・・

  • 道具の違い
  • ルールの違い
  • 打球感の違い
  • 打ち方の違い

となります。

 

次のセクションより、項目ごとにより詳しい解説をしていきますね!

 

硬式テニスと軟式テニスの違い➡道具

ボールの種類の違い

硬式テニスと軟式テニスの最大の違いはやはり「ボールの種類」です。まとめるとこんな感じ。

■硬式テニスボールまとめ

材質:ゴムとフェルト

重さ:56~59.4グラム

直径:6.54~6.86センチメートル

公式色:黄色か白

備考:プレッシャーボールとノンプレッシャーボールの2種類がある。空気の補充は不可。

■軟式テニスボールまとめ

材質:ゴム

重さ:30~31グラム

直径:6.6センチメートル

公式色:白

備考:空気の補充が可能で経済的。

 

硬式テニスのボールはその名の通り硬いテニスボールを使います。

 

ゴムとフェルトで構成されていて、核と呼ばれる中空ゴムの周りをメルトンと呼ばれる黄色いフェルトでコーティングして作製されるんです。

 

重さは56~59.4グラムで直径は6.54~6.86センチメートル。公式の色は黄色か白ですが、一般的には黄色が主流

 

内部の空気圧とゴムの弾力で弾むプレッシャーボールとゴムの弾力のみで弾むノンプレッシャーボールの2種類があり、両者ともに後から空気の補充はできません。

 

一方、軟式テニスのボールもゴム製ですが硬式テニスと違ってフェルトのコーティングがありません。

 

重さは30~31グラムで直径は6.6センチメートル。公式の色は白ですが、練習球として黄色やピンクの物も存在します。

 

ボールの種類は1種類のみで、後から空気の補充も可能となります。経済面でも優れていますね。ちなみに、僕の中学時代は男子は白ボール、女子は黄色ボールを使用しておりましたよ。

 

ネットの高さと使い方の違い

それでは、ネットの高さと使い方を見てみましょう。まとめるとこうなります。

■硬式テニスネットまとめ

中央部の高さ:0.914メートル

両サイド高さ:1.07メートル

■軟式テニスネットまとめ

中央部の高さ:1.07メートル

両サイド高さ:1.07メートル

 

硬式テニスの場合、ネットは中央部分が少し下げられています。中央部の高さは0.914メートル、両サイドの高さは1.07メートルとなります。

 

軟式テニスの場合、ネットは水平にして使用します。高さは硬式テニスの両サイドの高さと同じで1.07メートルになっています。

 

ところで、なぜ硬式テニスのネットは中央部だけ下げられた状態で使用するのでしょう?

 

それは、中世のヨーロッパではネットを張るのにロープを使用しており、中央部がたるんだ状態でしか張れなかったから

 

現在では金属のワイヤーでネットを張るので、水平に張ることは可能ですが、昔のネット形状を継承して中央部のみ下げる形が公式なルールとなったんです。

 

卓球やバドミントンなど他のネットを使うスポーツを見てもネットを水平に張る場合が多いですが、硬式テニスだけはちょっと特殊な使い方をするのですね!

 

ラケット&ガットの違い

続いてラケットとガットの違いを見てみましょう。まとめると・・・

■硬式テニスラケットまとめ

フレーム外観:ゴツイ

ガットテンション:40~65ポンド(硬い)

裏表:なし

ラケットの使い方:両面を使用

■軟式テニスラケットまとめ

フレーム外観:華奢

ガットテンション:20~35ポンド(柔らかい)

裏表:あり(STA公認マークが表)

ラケットの使い方:同じ面を使用

 

ボールの違いについて最初にお伝えしましたが、硬式の方が軟式よりも重いボールを使用するんでしたよね?

重いボールを使用するということは、それなりの衝撃に耐えうる構造をしていなければなりません

 

というわけで、硬式テニスラケットの方が造りが丈夫で見た目もゴツイです。それに伴い、ガットも硬式の方が軟式よりも固いガットを使用します。硬いガットとはテンションが高めに張られているということですね。

 

一方、軟式ラケットのラケットは硬式と比べて華奢な外観をしています。そして、珍しい特徴があります。それは表と裏があること。表面には「STA公認マーク」が付いているので一目で判りますよ。

 

但し、表と裏というのはトスの際に使うため、便宜上決まっているだけであり、性能的には表も裏も同じなんです。

 

なお、硬式はラケットの両面を使用しますが、軟式は同じ面を使用します。これについては後ほど詳しく解説しますね。

 

硬式テニスと軟式テニスの違い➡ルール

ではルールの違いはどのようになっているのでしょう?まとめるとこのようになります。

■硬式テニスルールまとめ

ポイントの数え方:15・30・40・ゲーム

ルール:ワンセットマッチの場合→6ゲーム先取で勝利

■軟式テニスルールまとめ

ポイントの数え方:1・2・3・ゲーム

ルール:総ゲーム数の過半数ゲームを先取すると勝利

(例:9ゲームマッチの場合5ゲーム先取で勝利)

 

まず、硬式テニスはシングルスとダブルスがありますが、軟式テニスは一般的にはダブルスがメインになっています。

 

というわけで、ルールの違いを比較するにはダブルスのルールで比較してみましょう。まず、決定的な違いとしてはポイントの数え方が違います

 

硬式テニスの場合は、ポイントのカウントの仕方が特殊で15・30・40と数えて40の次にポイントを取ると1ゲーム取ったことになります。

 

40-40になった場合は、デュースとなり2ポイント連続で取った方が1ゲーム取ったことになります。

 

ワンセットマッチの場合、6ゲームを先取すると勝ちになるんですね。

 

なお、ゲーム数のカウントが6-6となりタイブレークになった場合には1・2・3・・・と数え、7ポイントを先取すると勝ちとなります。

 

但し、タイブレークで6-6になった場合は、デュースとなり2ポイント連続で取った方が勝ちとなります。

 

一方、軟式テニスの場合は、素直に1・2・3と数えて4ポイント目を取ると1ゲーム取ったことになります。

 

3-3になった場合は、デュースとなり2ポイント連続で取った方が1ゲーム取ったことになります。

 

ファイナルゲームの際も同様に1・2・3・・・と数え、7ポイントを先取すると勝ちになるんですね。

 

ファイナルゲームで6-6になった場合、硬式同様デュースとなり2ポイント連続で取った方が勝ちとなります。

 

なお、軟式テニスの場合、総ゲーム数の過半数ゲームを先取すると勝ちになります。

 

例えば、9ゲームマッチで試合をした場合は5ゲームを先取すれば勝ちになり、4-4になったらファイナルゲームに突入することになります。

 

硬式も軟式もテニスとしては同じなんだから「ルールくらいは同じでも良かったんじゃないの?」と思うのは僕だけでしょうか?

 

硬式テニスと軟式テニスの違い➡打球感

打球感には違いはあるのでしょうか?

 

硬式テニスの方が軟式テニスよりも2倍近くボールに重さがありますので、ラケットでボールを受けるときの衝撃は硬式の方が重くなることが想像できますね。

 

結論としては硬式テニスの打球感は重く、軟式テニスは軽いということになります。

 

しかし、これではどんな感覚なのかさっぱり判らないと思いますので、僕が実際に両者を比較してみたときの感想を書いていきますね。

■硬式と軟式の打球感を比較した結果

中学校の部活で3年間軟式テニスをやった後、社会人になってから硬式テニスを始めました。そして、硬式テニスにかなり馴染んだ頃に試しに軟式テニスをやってみた事があります。

その時の軟式テニスのラケットは、羽のように軽く感じました。打球感も硬式と比べるとかなり軽く感じましたよ。

ただ、かなり力を入れて打っても飛びが抑えられている印象でした。大雑把に表現すると手ごたえがない感じ。慣れてくれば違和感なく手ごたえも感じられると思いますが、硬式に慣れた直後に軟式をやると本当に不思議な感覚を味わう事ができます。

ただ、あまり軟式のラケット感覚に慣れすぎると硬式に戻ったときに更なる違和感を感じると思いますので注意が必要です。もちろん、逆もまた然りですよ。

 

硬式テニスと軟式テニスの違い➡打ち方

それでは両者の打ち方の違いをみていきましょう。

注)フォアハンドとはラケットを持っているサイドに来た球を打ち返すこと。バックハンドとは、ラケットを持たないサイドに来た球を打ち返すことを言います。

 

まとめるとこうなります。

■硬式テニス

フォアハンド・バックハンドでラケットの両面を使う

■軟式テニス

フォアハンド・バックハンド共にラケットの片面を使う

 

打ち方の最も大きな違いは、ラケットの面の使い方。

 

硬式テニスはラケットの両面を使い、軟式テニスはラケットの片面だけを使うんですよ。

 

どういう事かというと、硬式テニスの場合、フォアハンドを打った面とは反対の面でバックハンドを打ちます。

 

一方、軟式テニスの場合、フォアハンドを打った面と同じ面でバックハンドを打ちます。

 

なお、硬式テニスでバックハンドを打つ際、軟式の打ち方でやってしまうと手首にかなりの負担がかかりケガの原因になりますので絶対に止めましょうね!

 

 

と、ここまで硬式テニスと軟式テニスの違いについて語ってきましたが、他にも気になるポイントが出てきたかと思います。それは・・・

 

  • コートに違いはあるの?
  • 両立はできるの?
  • 難しさはどちらが上?

 

という3つのポイント。これらの疑問にサクッと答えていきますよ~

 

気になる3つの疑問

硬式テニスと軟式テニスでコートに違いはあるの?

結論としは、硬式も軟式も特に区別なく同じテニスコートを使います。

硬式も軟式もコートの違いはない

 

という事になりますね。

 

公立中学のテニスコートって一般的にクレーコートが多いんですよ。そして、僕は中学時代に軟式テニスを部活でやっていたので、今まで軟式テニスはクレーコートでやるものだと思い込んでいましたが、どちらも同じコートを使うんですね。

 

そういえば、普段硬式テニスをやっているテニス場(砂入人口芝コート)で軟式テニスの大会をやっているのを見かけたことがあります。

 

硬式テニスと軟式テニスを両立できるの?

打球感を比較した結果でも書きましたが、硬式と軟式を両立するのは極めて難しいと思います。

 

なぜなら、両者はテニスというくくりでは同じスポーツですが、打球感覚はかなり違いがありますが、動き自体は結構似ているから。

 

スポーツって、反復練習をこなして動きを体に覚え込ませて始めて習得できるものです。

 

感覚も動きも全然違うスポーツや全体的に似ているスポーツであれば、両立することも可能かと思います。

 

しかしながら、「微妙に似ている」という点が両立が難しいポイントなんですね。僕の周りでも硬式と軟式を両立しているという人は誰もいないです。

 

とはいえ、あくまでこれは継続的にやっていく場合の話。

 

どちらか一方をメインにして、遊びでもう一方を体験的にやってみる分には両立もできるはず。あなたも是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

ちなみに、硬式テニスと卓球は両立可能です。これは実際にやってみると分かりますが、動きも似ていますし、打球感覚も属性が同じというか結構似ているんですよ。

 

なお、伝説のプロテニスプレーヤーであるフェデラー選手は卓球も得意だそうです。

 

硬式テニスと軟式テニスで難しさはどちらが上?

難しさという点では、硬式も軟式もどちらも同じくらい難しいと思います。

 

硬式テニスの場合は、重いボールとラケットに慣れる必要がありますし、それなりの筋力も必要。また、シングルスをやる場合は、かなりの体力が求められます。

 

一方、軟式テニスはボールとラケットは軽いですが、ボールが変形しやすく回転のかかったボールの対処が難しいです。ネットプレーでは、速いテンポでボールが返ってくるので優れた反射神経が必要です。

 

向き不向きはあるかと思いますが、どちらも魅力的なスポーツといえるでしょう。

 

次のセクションでは、珍しい硬式テニスと軟式テニスの対決動画がありますので是非見て行ってください!

 

硬式テニスVS軟式テニスの動画

硬式テニスと軟式テニスの違い~さいごに~

いかがでしたでしょうか?硬式・軟式2つのテニスの違いについて書いていきましたが、結構いろいろな違いがあるんですね。

 

テニスというくくりでは同じような競技ですが、ここまで違うともはや同じ競技とは言えないような気もしますね。

 

もし、この2種目の競技を同時期にプレーできる人がいればその人はかなり器用な人かと思います。

 

この記事を読んで役に立ったと思った方はコメントを残して貰えると嬉しいです♪

 

以上、「硬式テニスと軟式テニスの違い!両方経験した僕が徹底解説」でした。

WRITTER :もやこう