子供たちに大人気のカブトムシ。夏の思い出として、家で飼育するご家庭も多いかと思います。僕が初めて飼ったのは小学1年生の頃。初めて手に入れたカブトムシ(成虫)は「ガソリンスタンド」のキャンペーンでもらったものでした。
あの感動は、現在でも鮮明に覚えています。
当時はインターネットも普及していなかったので、図鑑で飼育方法を調べて兄弟2人で飼っていました。
カブトムシは比較的丈夫な昆虫ですので、大きな間違いがなければ、初めての方でも簡単に飼育できます!
この記事では、当時の経験を踏まえて、カブトムシの飼育方法を丁寧に解説していきます。是非、カブトムシライフをエンジョイしてくださいね。それでは、スタート!!
用意する物
カブトムシを飼育する上で必要な物と飼育する個体数はご覧のとおりです。
- 飼育ケースと3匹のカブトムシ
- コバエシート
- 昆虫マット
- 昆虫ゼリー
- 止まり木(エサ皿)
- 登り木
それでは、順番に見ていきましょう。
飼育ケースと3匹のカブトムシ
まずは、何はなくとも飼育ケースが必要になりますね。飼育ケースは大きめの物を用意しましょう。
そして、カブトムシはオス1匹メス2匹の合計3匹で飼うのがバランスが良いですよ。特に、初めて飼う場合はこの構成がおすすめです。
オスを複数で飼うとケンカにより寿命を縮めたり死亡する可能性もあります。というわけで、飼育ケースは「特大」とか「大」と書かれている物であればOK。
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なお、ケースが大きいからといって、大量のカブトムシを1つのケースで飼育すると、衛生的にも良くありませんし、お互いにキズ付け合ってかなり酷い環境になります。
僕は子供の頃にこのような環境で育ててしまった事もありますが、ケンカが絶えず、早い段階で全滅してしまった記憶があります。
なので、基本は、オス1匹、メス2匹と覚えておきましょう。
なお、カブトムシの寿命を長くする育て方はこちらの記事で詳しく書いていますので、是非、読んでみてくださいね。
コバエシート
飼育していると自然にコバエが発生する事があります。そんな時は、コバエシートを飼育ケースの蓋に挟みましょう。これで外部からのコバエの侵入を防ぐ事ができます。
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ただし、飼育中にカブトムシが蓋にくっついてコバエシートを破いてしまう事もあるので、定期的な交換が必要になりますよ。
最近では、コバエシートと一体化した飼育ケース「コバエシャッター」が登場しています。
その名のとおり、コバエの侵入を防ぐ構造をしている飼育ケースなので、わざわざコバエシートを挟むのが面倒な方はこちらを選択するもの良いかと思います。
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ただし、コバエシャッターも定期的にフィルターを交換する必要があります。
昆虫マット
カブトムシの寝床になる昆虫マットも必要です。夜行性の昆虫なので、昼間は基本的に寝ています。
寝る為には昆虫マットの中に潜り込むので、昆虫マットは深さ6cmくらいは入れるようにしましょう。
ですので、野生の土で飼えない事はありませんが、できれば市販の昆虫マットを購入するようにしましょう。
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昆虫ゼリー
エサはリンゴやバナナでも飼育は可能ですが、すぐにマットが汚れてしまうので不衛生になりやすいです。なので、昆虫ゼリーを選びましょう。
ゼリー容器の形状も一般型と広口型があるのですが、広口型をおすすめします。なぜなら、オスのカブトムシは角があるので、一般型ですと角が容器に当たってしまい完食できないから。
一般型のゼリーを頑張って食べようとするオスを見ているとかわいそうになってきますよ( ;∀;)
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僕の場合、初めて飼った時は、昆虫ゼリーの存在を知らなかったので、リンゴやスイカ等の果物を与えていました。
果物はすぐに土まみれになり、あっという間に飼育ケース内がメチャクチャになりましたよ・・・。
それでも構わずエサに食らいつくカブトムシの姿は今でも忘れられません( ^ω^ )
エサ皿
昆虫ゼリーを与える時は、マットに直置きせず、専用のエサ皿を使いましょう。直置きすると、すぐにこぼしてしまいマットが不衛生になります。
お店で販売しているカブトムシやクワガタは、小さな飼育ケースに入れられてエサのゼリーもマットに直置きされています。しかし、これはマネしないようにしましょうね。
サイズが合わないとぴったりフィットしませんよ。なお、広口型ゼリー対応のエサ皿は楽天でも販売中です。エサ皿は3匹で飼う場合、2つのゼリーをセットできるものが1つあればOK。
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登り木
エサ皿とは別に、登り木も準備しておきましょう。これは、カブトムシが活動する際に足場となります。
カブトムシは転倒してしまうと、自力で起き上がるのが非常に難しいのです。登り木を入れる事により、転倒の際も登り木に捕まりすぐに起き上がる事ができるようになりますよ。
数量は1~2本くらい入れておくようにしましょう。飼育ケース内のバランスが大切です。
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「朽ち木」と書かれている物も販売していますが、これはクワガタの産卵や幼虫飼育に使う物。カブトムシの成虫用には適していませんので、注意が必要です。
子供の頃、間違ってこの「朽ち木」を購入して「登り木」として使った事がありますが、数日でボロボロに砕けてしまいました・・・( ;∀;)
その後は、マットに混ぜて使いましたが、300円くらいしたので非常に悔しい気持ちになりました。子供にとっては300円でも結構大金なんですよね。
ここまで、初めてのカブトムシ飼育に必要な物を紹介しましたが、次のセクションからはいよいよ飼育方法について解説していきますよ~。
成虫飼育のセッティング
まず、飼育ケースに昆虫マットを入れましょう。深さはカブトムシが潜る事を考慮して6cmくらい。
登り木、昆虫ゼリーをセットしたエサ皿をマットの上に配置しましょう。配置は、あなたのセンスにお任せしますよ(^^♪
イメージとしてはこんな感じ(コバエシャッターを使用しています)
登り木は寝かせるor浅く立てかけるようにしましょう。なぜなら、登り木を飼育ケースの天井まで届くようにセットすると、カブトムシが天井にくっ付きやすくなりコバエシートが破れやすくなるから。
実際に、登り木をこのように使った結果、1日でコバエシートがビリビリに破れてしまった経験があります( ;∀;)
飼育ケースの設置場所
飼育ケースは、できればエアコンの効いた室内に設置するようにしましょう。温度環境としては、20~28℃の間が丁度いいですよ。
なお、30℃を超えるような飼育環境にならないように気を付けましょう。カブトムシは夏の昆虫ですが暑さには非常に弱く30℃を超える環境では生きていく事ができません。
ですので、エアコンは20~28℃に設定するのが良いですよ。
アリ対策(野外飼育の場合)
家族の反対により、泣く泣く野外でしか飼う事ができない方もいらっしゃるかと思います。少年時代の僕は、そうでした( ;∀;)
そんな場合は、風通しの良い日陰で飼うようにしましょう。直射日光が当たる場所は絶対にNGですよ。野外で飼うと高い確率でアリが侵入しようとしてきます。
コバエシートで防ぐ事ができますが、2重の安心として発泡スチロールを用いた「外堀」を用意しましょう。飼育ケースよりも一回り大きい発砲スチロールの箱に深さ2~3cm程度の水を入れて、その中に飼育ケースを入れて飼います。
こうすれば、アリが侵入しようとしても水を渡らなければならないので滅多な事では侵入できなくなります。ただし、夏の水辺は蚊の幼虫「ボウフラ」がわきやすいので、外堀の水は毎日交換するようにして下さい。
基本的な飼育方法は以上になりますが、普段の管理方法を次のセクションから解説していきますね。
普段の管理方法
管理方法はとってもシンプル。以下の3つの項目をおさえておけば特に問題ありません。
- エサの与え方
- 霧吹きの頻度
- マット交換の頻度
順番に見ていきましょう。
エサの与え方
エサのゼリーはエサ皿にセットして与えます。理想的には食べ残しがあっても毎日交換した方が良いです。とはいえ、現実的には経済面も考慮すると2~3日に1度新しい物に交換すれば問題ないでしょう。
一般にカブトムシはクワガタやカナブン等と比較するとかなり大食いです。なので、2日くらいでゼリーを完食してしまう事も珍しくありません。
完食してしまうという事は、その後は「食べたくても食べられないという状況」になってしまいますね。なので、完食する前に新しいゼリーに交換してあげる事が大切ですよ。
霧吹きの頻度
マットの表面がカラカラになってしまったら霧吹きをして潤してあげましょう。エサのゼリーを食べていれば、基本的には乾燥による影響はありません。
しかしながら、マットがカラカラに乾燥しているよりもある程度湿っていた方がベターです。なので、「カラカラになっているな」と気が付いた時には霧吹きをするようにしましょう。
ただし、過度の霧吹きは止めておきましょう。湿度が上がり過ぎてカビが生えたりする可能性があがるからです。
マット交換の頻度
カブトムシはエサをたくさん食べますが排泄する量も多いです。排泄は液体状のもので、マットの上に構わずしてしまうため、放置しておくとニオイがきつくなってきます。
ですので、ニオイがきついなと感じたらマットを交換するようにしましょう。マットを廃棄する際は、燃えるゴミの区分で問題ありませんが、マットの中に卵が入っている可能性もあります。
卵ごと廃棄してしまうのはかわいそうなので、できれば、カブトムシが生息していそうなクヌギやコナラが生えている雑木林に棄てるのがベターですよ。
さいごに
カブトムシの飼育に初めてチャレンジするあなたの為に、「飼育方法」をお伝えしましたがいかがでしたでしょうか?
必要な物をセッティングして、日頃の管理をしていればカブトムシは簡単に飼育する事ができます。お子様にとっても「命」を知るには、とても良い経験になるはず。
普段、昆虫と縁のないパパやママも新しい発見があるかもしれませんね。
以上、「カブトムシの飼育方法を1から丁寧に解説!初めてでも簡単だよ」でした。
WRITTER :もやこう